気になる一冊

▽工藤本、古書に出回るのを気長に待つことに▽『韓国の古書』は、図版が多く、眺めているだけでも楽しい。
○安春根他 『図説 韓国の古書―本の歴史』日本エディタスクール出版部、ASIN:4888883726

韓国の古書は東アジアのなかでも,重厚さ,華麗さ,大きさなどをはじめその外観と形態に素晴らしい特色をもっています.それは中国と日本の間に位置して育んできた出版文化の精ともいうべき歴史的遺産です.
本書は韓国有数の書誌学者・古書収集家であり出版学開拓の第一人者であった安春根先生が,初心者に向けて,カラー写真90余点を示しながら,韓国の古書の特質,種類について,歴史的に分かりやすく説いた珠玉の入門書です.より深く韓国文化を知りたいと思う方にお薦めの1冊です.(2006.11)

○工藤一郎 『中国図書文献史攷』 明治書院ASIN:4625483034

本書は、中国2500年の歴史において、その時代時代における書誌学上の問題やトピックを取り上げて論じたもの。さまざま視点からその図書文献史を考察。第一章「古代中国における文献をめぐる諸問題」、第二章「『漢書』藝文志をめぐって」、第三章「篇巻の変遷と版本の名称」、第四章「南朝目録の諸相」、第五章「宋代の版権保護」、第六章「明代徽州版画隆盛考」、第七章「清代の蔵書マニュアル」、第八章「戦時下上海における鄭振鐸の目録学と搶救民族文献」、第九章「書誌学の周辺」。

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