森巣博 『越境者たち』上下 集英社文庫
永江朗 『メディア異人列伝』 晶文社ISBN:4794966415
讀了。永江本、おもしろい。ノンフィク紹介本としても讀める。
気になるのは、単行本をまとめるにあたって、掲載を拒否した人が18名もいること。ということは、『噂の真相』は月一回の雑誌だから、一年半分の原稿が未掲載に。
永江さんが相手に對し、将来的に一冊の本にまとまりますだとか、著作権はどちらにありますだとかといった、こと細かい話をしていたのかどうかは全く分からない。それぞれの考えがあるのは良く分かるが、取材以前と以降とで考え方が變化したからといって、掲載を拒否するのはいかがなものか?著作権は基本的には永江さんにあるのだろうし。
でも、讀者からすると、ホントは、考え方が變わった人の方が、讀んでいておもしろいんだけどね。永江さん自身「あとがき」で、

いずれにせよ、少なからぬ方が再録に同意いただけなかったのは、私にとってはショックだった(「こんなに嫌われていたのか、オレ」という気分である)。

と書いているけど、これが偽らざる實感なのだろう。